関係性の教育学会第13回(2015)年次大会発表募集/参加登録
http://epajapan.jimdo.com/年次大会/
日 時:2015年7月12日(日)午前10時30分より(受付開始10時)午後5時
会 場:大東文化会館(K - 302)
(東京都板橋区・東武東上線東武練馬)
東京都板橋区徳丸2-4-21
地図:http://www.daito.ac.jp/file/block_49513_01.pdf
登 録:フォームにて http://epajapan.jimdo.com/年次大会/
参加費:無料[会員・未会員を問わず]懇親会実費
内 容:
1)午前10時30分より12時[共催:平和の文化をきずく会]
講演:「多文化社会をきずく-アジアの視点から」ケティ・松井(清泉女子大学)
2)午後1時より5時
参加者による自由論題発表・ワークショップ:午後1時より10分づつの発表をおこない、参加者による発表にもとづいて論議します。
発表申し込み/参加登録:
フォームにて登録願います。http://epajapan.jimdo.com/年次大会/
名前、所属、mail, 懇親会参加を、発表希望者はタイトル(日本語あるいは英語)および要旨(日本語300字あるいは英語100語)もあわせて登録してください。
発表申し込み期日:6月7日(日)[6月14日(日)を目途に諾否をお知らせします]
参加申し込み期日:7月9日(木) / 当日受付可ですが、フォームへの登録は願います。
http://epajapan.jimdo.com/年次大会/
問合わせ:epajapan@gmail.com
自由論題発表
1. 山西 敏博
小山高専
英語における金融教育の成果についての発表を行う。CLIL(Content and Language Integrated Learning)の活用が叫ばれて久しい今日、本実践発表では、CLILを伴った「英語における金融教育」の紹介を行う。これはENIE(English Newspaper in Education)の延長線上でもあるが、現代社会と英語教育との融合性について考察ができる一考察としたい。
2. 渡辺 雅之
青山学院女子短期大学
(仮題)生活指導から考察した道徳教育実践論〜ヘイト・スピーチ考察を含む〜
教育は「希望」を生み出す社会的営みであり、エンパワメント-Empowermentをその本質とする。しかし右傾化する「社会」においてはヘイトスピーチ(差別扇動表現)の蔓延、「学校」においてはいじめ・体罰・不登校など教育に関わる様々な「問題」が散見している。角度を変えて見れば「差別(人権侵害)は戦争を準備する」ものであり、この社会のあり方そのものを問うていると言える。そして新自由主義とそこから生み出されている自己責任論はそれを加速させる役割を担っている。そうした中ダイバーシティ-Diversityそして「正義・公平」を基調にした「ゼロ・トレランス」に拠らない教育実践が求められている。さらに実施が見込まれる18才選挙権に向けて主権者教育とは何か、フェアネス-Fairenessを基盤とする政治教育と平和教育の今日的展開などについても出来るかぎり触れていきたい。
また社会的な問題になっているヘイト・スピーチを考察することによって、faireness と justice を基盤とした社会的関係性のあり方を検討する。
3. 長岡 素彦
「持続可能な開発のための教育の10年」推進会議(ESD-J)
ESDとリテラシー -3.11以後のリテラシー・メディア情報リテラシー
近代の読み書き能力としてのリテラシーが、現在ではメディアリテラシー、情報リテラシー、メディア情報リテラシーや身体的リテラシーをも包括した「リテラシー」として再創造されつつある。東日本大震災により、私たちは生死・生き方、社会のあり方、自然・ 災害、科学技術・原子力のあり方について再考を迫られた。私は震災支援をしながら、震災・復興の苦しみや、そこから生み出された知恵や教育・行動から持続可能な社会を築く ESD を構想していきた。ここでは、これら多様なリテラシーを包括した「リテラシー」とESDについて述べると共に、震災や復興からESDとリテラシーはどのように再創造されるかを論じたい。
4. 渡辺 岳
神奈川県立高等学校県西地区SSW
新法にかかる学習支援事業について
新法(子どもの貧困対策法、生活困窮者自立支援法)が施行され、全国的に子どもの貧困や学習支援に対する関心が高まっている。貧困は学力格差を生じさせるだけでなく、いじめや校内暴力、不登校、虐待や家庭内暴力、しいては非行や少年犯罪に繋がる重大なファクターであると云っても過言ではない。
ここでは、新法にかかる自立支援制度の学習支援事業に対する期待を込めて、その矛盾点について持論を述べ、ディスカッションの題材とさせていただきたい。
5. 沼田 遼平
横浜国立大学教育人間科学部学校教育課程特別支援教育コース/湘南ライフサポートきずな学習支援事業きずなレッジ
現在大学生の私は約1年半、神奈川県のとある学習支援教室に参加し、子どもたちを支援してきた。生活困窮者支援法が施行され全国に学習支援教室ができつつあるが、動き始めたばかりであるがゆえにうまく機能せず、子どもたちの状況が改善されないことが危惧される。この1年半、子どもたちやその保護者らとの関わった経験から、「私の考える学習支援の目指されるべき姿」を中心に、それに関連して「生困法に組み込まれた社会的資源としての学習支援事業の機能」「いかに他の諸機関との連携を取っていくべきか」「支援者たちがどのように子どもと関わっていくべきか」等を述べ、学習支援の立場と今後の課題点を明らかにする。
6. 犬丸 和也
東京都市大学/きずなレッジ
きずなレッジで行われている学習支援のプログラムの中で出会った様々な問題を抱えた子供たちの中から、特に支援する側に問題が多いと感じた事例をピックアップして現在のスクールソーシャルワーカーの支援の方法や、支援を行う様々な機関との連携方法やそのような機関との立場に関する現状から子供に与えるであろう影響を考察し、今後の目指すべき立場関係に関する私見を述べたいと考えている。また、ピックアップした事例の中心にいる子供の状況から学んだことを生かし、今後似たような状況にある子供のそういった現状を打開するための最適な対応などの案を学習支援の立場から述べたいと考えている。
7. キャンセル
8. Joff Bradley
Teikyo University
In this paper, I shall consider the mental ecologies of young people who "give themselves over" to modern technologies. Using a variety of philosophical texts, I shall look at the decline of reading and the corresponding impact of ‘industrial temporal objects’ with respect to the formation/deformation of mental images. In terms of the cinema it will be seen that it is a double-edged sword, a pharmakon, in the sense that it contributes to rendering an achronistic the act of deep reading but also offers possibilities for thinking the world afresh.
9. 上野 正道
大東文化大学
「グローバル時代のアート教育と公共性」
本発表では、グローバル時代のアート教育と公共性について明らかにすることを目的とする。知識基盤社会、多文化共生社会、環境循環型社会など、今日、社会が大きく変化する中で、知識の高度化、専門化、複雑化、領域横断化が進行している。このことは、アートの教育に対しても多大な影響を及ぼしている。19・20世紀型から21世紀型へと教育と社会の転換が進む状況下で、アートの学びをどのように展望するのか、アート教育の観点からどのように公共性を構想するのか、本発表では、アートの教育がつなぐ公共性に焦点を合わせて検討することにしたい。
10. 笹川 貴吏子
立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科
タイトル:地域活性化におけるコミュニケーションの回復と外部者の変容に関する一考察
近年、日本の農山村における過疎化やそこから生じた諸問題に取り組むべく、政府を始めとする様々な立場によって地域活性化が実施されている。しかしながら、その内容を紐解いてみると、地域活性化というよりは地域経済の活性化に重きを置いた内容となっていることが指摘されている。このような背景を踏まえ、現在の地域活性化を「持続可能な開発のための教育(ESD)」の視点から再構築していくことが必要ではないだろうか。本研究では、地域住民と外部者との交流を中心とした地域活性化において見られたコミュニケーションの回復と、外部者の変容に焦点を当てながらESDをベースとした農山村の地域活性化の意義について考察していきたい。
11. 北村 優子
The UCL Institute of Education (IOE)
バングラデシュGanokendra(ゴノケンドロ)の活動
様々な理由で基礎教育を終えることができなかった多くの成人にとって、読み書きをはじめとした学びの機会を得るにはノンフォーマル教育が非常に大きな役割を果たす。また、基礎教育を修了せずに中退した若者に再び学べる場を提供し、フォーマル教育の場へ戻る橋渡しとしてもノンフォーマル教育は期待されている。非識字者人口が多いアジア地域の中でも特に高い割合を示しているバングラデシュでのコミュニティー学習センター(Ganokendraゴノケンドロ)の活動について紹介し、それらを通じてどのような変化が人々にもたらされたのか(生活・意識)フィールド調査に基づいて発表する。
12. 宮﨑 理
旭川大学
「近くのできごと」のなかで人権を考える:ソーシャルワークの価値を具現化するということ
2014年に改定された「ソーシャルワークのグローバル定義」では、「社会正義、人権、集団的責任、および多様性尊重の諸原理は、ソーシャルワークの中核をなす」と位置づけられた。それらは、単なる「心がまえ」としてとどめるのではなく、「近くのできごと」のなかで具体的な形にすることが必要であろう。本報告では、学問の自由と大学の自治をめぐる課題への取り組みを検討し、日常的なレベルで、価値としての人権を具現化するとはどのようなことであるのかを考察したい。
13. James Ross Hunt
Hitotsubashi University
Learner Autonomy and Media Literacy in Speaking and Listening Classes
I will share an engaging activity ideal for speaking and listening classes, which encourages learner autonomy and engagement with current events. The activity requires students to select news articles, analyse and summarise them, and then to act as newsreaders and report them to the class. I hope that this simple idea will be useful for other teachers wishing to develop media literacy and global awareness among their learners.
14. 松田 剛史
国際博覧会の教育的機能とESD
ただいま開催中のミラノ万博だが,10年前に開催された愛知万博は「ESDの10年」のキックオフイベントとして位置づけられ、自然の叡智をメインテーマとした人と環境に根ざした国際博覧会であった。そしてこの万博は市民ボランティアだけでなく、パビリオン主催者としても市民の力が大きくかかわった初めての国際博覧会でもあった。あれから10年、市民セクターは国際規模のイベントや会合にどのようにかかわり、実績を積み、そしてどう変化していったのであろうか。今回の発表では主に21世紀の国際博覧会,とりわけ愛知万博とその後のサラゴサ万博を取り上げ、その教育/学習的側面や市民性の醸成などにどのような効果があったのかについて問題提起する。