関係性の教育学会第14(2016)年次大会発表募集/参加登録

http://epajapan.jimdo.com/年次大会/

日 時:2016月4日(土)午前1030分より

           午後4時30分(受付開始10時)

会 場:大東文化会館ホール

    (東京都板橋区・東武東上線東武練馬)

    東京都板橋区徳丸2-4-21

    地図:http://www.daito.ac.jp/file/block_49513_01.pdf

登 録:フォームにて http://epajapan.jimdo.com/年次大会/ 

参加費:無料[会員・未会員を問わず]懇親会実費

内   容:

   1)午前1030分より12時30分 参加者による自由論題発表[20分づつ]

   2)午後1時30分より2時30

   3)課題研究

   1. ヘイト・スピーチ、反レイシズムなどの問題とソーシャルワーク

 2. 教育ーアクションラーニング、アクティブラーニング等

発表申し込み/ 参加登録:

 フォームにて登録願います。http://epajapan.jimdo.com/年次大会/

 名前、所属、mail, 懇親会参加を、発表希望者はタイトル(日本語あるいは英語)および要旨(日本語300字あるいは英語100語)もあわせて登録してください。

発表申込み期限:5月 9日(日)[5月15日(日)を目途に諾否をお知らせします]

参加申込み期限:5月31日(火) / 当日受付可ですが、フォームへの登録は願います。

 http://epajapan.jimdo.com/年次大会/

問合せ:epajapan@gmail.com

 

課題研究
ヘイト・スピーチ、反レイシズムなどの問題と教育およびソーシャルワーク・コミュニティソーシャルワークにおけるアクションラーニング

指定文献:「イギリスの反レイシズム・ソーシャルワークに関する一考察:実践の社会的背景とレイシズム概念の諸特徴」
http://researchmap.jp/?action=cv_download_main&upload_id=109129

 

自由論題発表

 

石井 雅章

神田外語大学

「地域と向き合い、地域を体感するための授業デザイン」

報告者が前任校で担当した科目「地域イノベーション」では、地域課題を理解し、解決策を提言する前段階として、学生が実際に地域へと足を運び、地域の多様な人々とのコミュニケーションを通して、地域を体感することを重視してきた。当該授業においては、地域活動への参加を授業の予習として位置付け、そこでの経験・気づきを授業のなかで発表・共有するという一種の「反転授業」の手法を用いた。学生が参加する地域活動は、市民活動推進センターや支え合い協議会が提供する情報をリスト化し、ポイント制を導入することで学生の参加を促し、地域と学生の新たな関係性を創出した。

 

大矢 英世

滋賀大学教育学部

「原発災害とESD-家庭科からのアプローチ-」

未曾有の大震災となってしまった福島第一原発事故から5年が経った。今もなお、いのちと暮らしの安心・安全が脅かされる状況が続いている。一方、政府からは「改善しつつある」と楽観的な見方が示されマスコミの扱いも時間の経過とともに縮小し、東京に住む高校生の関心も薄れつつある。そこで、週刊ビックコミックスピリッツ(小学館)2014年25号に掲載された「『美味しんぼ』福島の真実編に寄せられたご批判とご意見」を教材として、原発災害と健康被害に関する16の見解とその背景を読み込む授業を行った。授業後には生徒から、メディアリテラシーを高めることの必要性に触れた意見が多数みられた。

 

松田 剛史

北海道大学大学院文学研究科後期博士課程 

「大学におけるルーブリック評価の実践と考察」

 パフォーマンス課題の評価や学習活動の目標到達度を判定するための評価基準として用いられるルーブリック評価を,学習者自身が自己パフォーマンス評価基準として活用した実践を分析したものである。ここではポートフォリオ作成により自らの学びのプロセスを見つめ,自己の変容を確認しながら,学び方や事象への向き合い方,社会へのかかわり方などといった学習者としての自己のあり方を内発的に高める工夫となり得るかを考察し,その結果を報告する。

 

村山 史世

麻布大学

「師弟同行型PBLについて」

本報告は、報告者が麻布大学で学生とともに地域社会をフィールドに実践したPBL(Problem Based Learning / Project Based Learning)を振り返ることで、アクティブ・ラーニングとしての特徴および教育的効果を検証することを目的とする。

師弟同行とは、麻布大学の教育の伝統であり、建学の精神である「学理討究と誠実なる実践」を実現するための手法である。その意味するところは、「学生と教員が同じ方向で課題を見据え、実践を通してともに体験的に学ぶ」ことである。報告者は、様々なフィールドで師弟同行のPBLを実践してきた。師弟同行型PBLは、学生の変容だけでなく、地域コミュニティにも変容をもたらす。

 

北村 優子

長野大学

「質的調査から見えたコミュニティー」

量的調査が少数派の存在や「気持ち」を拾いきれていないのではないかという批判から、質的調査を用いた研究がより注目を集めている(社会学分野では特に)。調査方法の選択そのものが様々な課題に対して万能薬になることは難しいが、研究テーマによっては質的調査が果たす役割は大きいと言える。質的アプローチを用いたフィールドワークの実践例を紹介し、質的アプローチだからこそ見えた人々やコミュニティーの内面について考察結果を報告する。また、研究者が道具(instrument)としてフィールドに出る意味や質的アプローチにおける今後の課題についても検討したい。

 

長岡 素彦

一般社団法人 地域連携プラットフォーム

「ESDとコンピテンシー」

 本発表は、昨年度の「ESDとリテラシー」を発展させ、ESD(持続可能な開発のための教育)とコンピテンシーをテーマとする。まず、ESDとコンピテンシーの関係を説明し、それから福島県域でのESDスクール(ユネスコスクール)等や地域でのESD実践にもとづき、今後の教育におけるコンピテンシーのあり方について論じる。また、ESDとコンピテンシーを養う教育手法のひとつとしてのPBL(Problem-based Learning,Project-based Learning)について述べ、PBLとして行った人道支援イノベーションプロジェクトの事例からESDとコンピテンシーを論じる。

 

山西 敏博

公立鳥取環境大学・大阪大学大学院言語文化研究科博士後期課程

「'16 熊本・エクアドル地震にみる防・減災意識と、世界への情報受発信に関する実践」

本発表では以下の3点を目的とする。1)日本国内にて5年前に起こった未曾有の大震災に対して、再度阪神大震災にも匹敵するM7.3で震度7の大地震が2度も、しかも広域にわたり襲われた「熊本地震」に対して、出来事の全容と概要を知らせることにより、「対岸の火事」ではなく、自分自身の事として捉えることにより、他人の痛みを知り、自らにもできることは何かということを考えさせる。2)「南海・東南海地震」の予知対策として捉えて、防災意識を高める一助にする。3)「英語の授業の中で実施」をすることにより、世界各国の新聞記事やネットニュースが、今回の大震災をどのように捉えているかという事を、英字新聞や日本語の新聞を用いて読み取り、更に自身の気持ちを英語で記すことにより、「相手の状況を英語で知り、自身の状況や考えを英語で伝える」ことにより「世界への情報受発信」の大切さを知らしめる。

  

渡辺 雅之

大東文化大学 教職課程センター

「教科化に抗する道徳教育〜エンパワメントの概念を基盤として〜」

2018年度から本格実施される特別な教科「道徳」は、全面主義の後退、心理主義化、徳目の恣意性の混入、評価の困難性など様々な問題を含んでいる。しかし、Diversity、citizenship、ESDを基盤に、民主主義社会を実現するための道徳性を育むことは重要な教育的課題と言える。そのキーとなる概念はエンパワメントであると考える。本発表においては、道徳教育におけるエンパワメントとは何か、その手掛かりになる教育実践と理論を提起したい。

 

宮﨑 理

旭川大学

「一条校における在日朝鮮人児童・生徒の排除・差別の経験:反レイシズム・ソーシャルワークの視座からの考察」

 在日朝鮮人児童・生徒への排除・差別は、高校無償化制度からの朝鮮学校除外といった形式的なものや、ヘイトスピーチのような特定の個人・集団による「わかりやすい」攻撃に焦点が当てられがちである。しかし、排除・差別は、人びとの生活の日常的な次元において経験される個別的・具体的なものであり、時として身近な人びとからもたらされるわかりにくいものでもある。本報告では、一条校(いわゆる「日本学校」)に通う在日朝鮮人児童・生徒に焦点をあて、排除・差別の実態と影響の一端を明らかにする。そのうえで、反レイシズム・ソーシャルワークの視座を手掛かりに、在日朝鮮人児童・生徒に対する排除・差別を克服するための方向性を探る。